エポキシ樹脂注入工法による補修のメリット　-土間駐車場の場合-

様々な場所で見かけるコンクリートの駐車場。

商業施設などだけでなく、個人宅に取り入れる方も多くみられます。

そんなコンクリート駐車場でひび割れを見かけたことや、ご自身の駐車場がひび割れてしまった経験はありませんか？

 

コンクリート打設時には、天候や気候などの条件によって予想外の不具合が生じることがあります。その結果、『ひび割れ』など、劣化の原因となる現象が発生する場合があります。

 

今回はひび割れ部分をエポキシ樹脂注入工法で補修した様子や補修によるメリットをご紹介します。

 

エポキシ樹脂は、強力な接着力を持つ合成樹脂で、固化すると非常に硬くなり、耐久性や耐摩耗性も高い特性を持っています。

この特性を活かし、コンクリート構造物の修復や補強に用いられています。注射器を使ってコンクリートのひび割れに樹脂を注入することで、以下のような目的を達成できます。

 

エポキシ樹脂注入工法の目的

ひび割れの補修

コンクリートのひび割れにエポキシ樹脂を注入し、接着・充填することで、水の侵入を防ぐことができます。水の侵入を防ぐことにより、爆裂（コンクリートの損傷）を防ぐことができます。

構造強度の回復

エポキシ樹脂は、ひび割れ部分を強固に接着し、補修後の強度を高める効果があります。

 

防水・防錆効果

ひび割れ部分にエポキシ樹脂を注入することで、コンクリート内部への水の浸入を防ぎ、鉄筋の錆びを防止します。

 

耐久性の向上

エポキシ樹脂による補修は、元のコンクリートよりも高い耐久性を持つため、修繕後の長期使用にも耐えられます。

エポキシ樹脂注入工法のメリット

高い接着力

エポキシ樹脂はコンクリートに対して非常に強力な接着力を持っており、補修後も高い耐久性を発揮します。

 

耐水性・耐化学薬品性

エポキシ樹脂は水や化学薬品に対する耐性が高いため、コンクリートの防水や防食効果も期待できます。

 

補修の早さ

比較的短時間で補修作業が完了するため、施工スケジュールを短縮できます。

エポキシ樹脂注入工法の注意点

 

硬化時間に注意

エポキシ樹脂が硬化するには1日程度かかるため、施工中は気温や湿度に注意が必要です。硬化不良が発生すると、補修が失敗する可能性があります。

 

ひび割れの幅に制限

非常に細かいひび割れや幅の広いひび割れには、適したエポキシ樹脂を選ぶ必要があります。注入する際に、ひび割れがしっかりと樹脂で満たされるよう注意が必要です。

ひび割れの補修材はそのままだと補修跡が目立ちます

補修跡が分からないように職人技術による手作業で色合わせを行います。

 

まとめ

エポキシ樹脂注入工法は、コンクリート構造物の劣化が進行するのを防ぎ強度を回復させるための非常に効果的な技術です。正確な施工と適切な材料選びが重要ですが、これにより長期的な耐久性と安全性が向上します。